雪の滴る音が好き

KO大学。陸上中距離とピアノ中心の生活をしています。たまに哲学をしたくなります。あと、発作的に抹茶スイーツを食べたくなりがち。

最近の涙腺崩壊ポイント

こんばんは、お久しぶりです。

「2、3日に一本は書こう!」と意気込んで解説した当ブログですが、更新を三週間ほどしないまま今日に至る、三浦です。

先日、家族が横浜に遊びに来て、みなとみらいや中華街を案内しました。とても楽しかったです。

家族と東京で再会した際、そこが地元でもないのにそこが約束の地であったような、人ごみにいつも皺を寄せる通りがその時だけ僕の意識と離れた状態になっていることに、不思議な感覚を覚えるのです。

普段歩きなれない中華街の人ごみやみなとみらいの回廊。ひとりで歩いているといつも新鮮に映るのに、家族と歩いているだけでその道に懐かしさの灯火がきらめく。

一人暮らしを始めて一年が経ちますが、帰省する度に家族の大切が身に沁みるのであります。

 

今回は家族のことを絡ませた内容で、アニメの話をしようかと。

中学生からアニメが好きで、割と多くのアニメを観てきました。その中には僕の涙腺ダムを決壊させたアニメがあります。

しかし、今期のアニメで二つの作品に泣かされているので、過去の作品はまず置いておいて、その二つを紹介します。

 

①宇宙(そら)よりも遠い場所

TVアニメ「宇宙よりも遠い場所」公式サイト

女子高生「何かを始めたい…誰もやらないような青春をしたい…」

そうだ、南極に行こう!

 

大雑把にあらすじを言うと、こんな感じです。

しかし、その作品の中では、本当の友達はどんなだとか、何かに挑戦するきっかけだとか…大切なものを思い出させてくれたり、自分を奮い立たせてくれたりする作品で、毎回見逃せません。

何より、名言がたっくさん。名言がたくさん生まれるアニメは名作らしいって電車の向かいに座った人が言ってた。

先日視聴した12話『宇宙よりも遠い場所』に、僕は涙を流さずにはいられませんでした。

 

ーー南極から帰らなかった母を求めてやってきたヒロインの高校生・報瀬にまつわるエピソード。

母が南極から帰らなかったあのときからずっと醒めない夢の中にいる。その夢は南極に来ることで、母が愛したその場所に行くことで醒めると思っていた。でも南極にやってきた今も夢は醒めることなく続いている。もし母がいる場所に行ってもこの夢が醒めなかったら、そう考えると怖くてたまらない。母の元へと向かう最後の旅が始まる。

 

これが12話のあらすじ。昭和基地からブリザード吹き荒れる内陸の天文観測所へ行くことになった民間観測隊だが、あらすじのように、報瀬は躊躇ってしまう。そこはまさに彼女の母が帰ってこなくなった場所だからだ。

 

そんな時、3年前に母と一緒の隊員だった吟隊長から言われたのがーー

「どんなに信じたくなくても貴子(報瀬の母)が死んだ事実は動かない。
意思だとか生前の希望だとか言っても、それが本心なのか、本当に願っているのかは誰にも分らない。
南極に来たのは私が来たかったから。貴子がそうしてほしいと私が勝手に思い込んでいるから。
結局、人んて思い込みでしか行動できない。
けど、思い込みだけが現実の理不尽を突破し、不可能を可能にし、自分を前に進める。
私はそう思っている。
あなたもずっとそうしてきたんじゃないの?」

 

この言葉は私の心を掴んで離しませんでした。

身近にいた人の死をどう受け入れるか…そこにたどり着くまでの隊員や同じ高校生の仲間との交流に胸も熱くなります。

前に進もうと思った際、どうしても「今までやってきたことは正しかったんだろうか…方向を間違えてしまったのではないか…」と心配になるときがある。この言葉はそんな僕の気がかりを除けて、トンと背中を押してくれます。

 

本当にざっとなので、ネタバレするわけにもいかないし、あとは本編をご覧になってください😉

 

 ②ヴァイオレット・エヴァーガーデン

『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』公式サイト

 

戦場で「武器」と呼ばれ、戦うことしか知らなかった少女の名は、ヴァイオレット・エヴァーガーデン

そんな彼女が誰よりも大切にしていた人が戦場で撃たれ、最後に聞いた言葉が

愛してる

だった。その言葉を理解できなかった彼女は、手紙の代筆を請け負う『自動手記人形』となり、様々な人とのふれあいの中でその意味を探していく物語です。

 

私がつい滴を画面の前に見せてしまったのは、7話と10話です。

いずれも家族にまつわるエピソードです。

7話では、戯曲家の父が叶えられなかった亡き娘の夢を叶えるエピソード。

10話では、臨終の迫った母が娘への想いを手紙に託すエピソード。

 

この作品は、何と言っても京都アニメーションの美しい作画が特徴です。私が特に好きなのは、眼へのこだわり、美麗な背景(特に陰と光のコントラスト)、繊細なキャラの表情。作品を重ねるごとにクオリティが上がっているので、空恐ろしいほどです。

 

僕を泣かせるアニメ

今期のではないですが、CLANNAD東京マグニチュード8.0あたりも泣きました。それらに共通するのは、家族の生と死にまつわること

アニメの中の世界は実在したとしても、現実(三次元)とは世界線が違うし、その作品の舞台や登場人物から見て僕たち視聴者は第三者、つまり「神」の視点で鑑賞しているのです。

無数にあるアニメの中で、死んでいった(モブ含む)登場人物は星の数よりも多いのかもしれません。しかし、それを目の当たりにしてもあまり心が痛まないのはどうしてか?

 

自分たちのいる現実(三次元)の世界には、全く関係のないことだからです。

 

具体例を挙げると、毎週土曜夜6時からやってる某探偵アニメを見て今更グロテスクとも思わないでしょう。が、現実であんなの毎週見せられたら、心がすさんでしまいます。

アニメの世界で、キャラクターの命の価値というのは製作者、視聴者によって決められているのです

私の泣いたのは、リアリティのある世界観に、キャラクターひとつひとつの命に価値を与えて、時にはドラマチックに殺し、あるいは奇跡によって生かした作品なのかもしれません。

いかにその世界観を、キャラクターを「自分の世界とは関係がない、他人事でない」ように観せるかが、僕の涙腺を崩壊させるポイントだと思います。

私が泣いた作品に家族にまつわるエピソードが多かったのは、それだけリアリティがあって空恐ろしかったからなのかもしれませんね。

先ほど家族の大切さが身に沁みると言いましたが、一人暮らしだけでなく、アニメを観てさらにひしひしと感ぜられるのです。

 

ちょっと最後、文章が駆け足になりましたが、以上です。

 

P.S. ピアノの森がアニメ化されるのとてつもなく楽しみです。